バイブコーディングでのゲーム作成について

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目次

バイブコーディングでのゲーム作成とは

バイブコーディングでのゲーム作成とは、生成AIに自然言語で指示を出しながら、ゲームのコード生成や修正を進めていく開発スタイルです。

たとえば、「左右キーでキャラクターを動かし、上から落ちてくる障害物を避けるゲームを作ってください」とAIに伝えると、プレイヤーの移動処理や障害物の生成、当たり判定、スコア計算などに必要なコードを生成してもらえます。

その後、実際にゲームを動かしながら、「移動速度を上げる」「敵の数を増やす」「ゲームオーバー画面を追加する」といった指示を出し、少しずつ完成度を高めていきます。

基本的には、

アイデアを伝える

AIがコードを生成する

実際にゲームをプレイする

問題点や改善点をAIに伝える

AIがコードを修正する

という流れを繰り返して開発を進めます。

なお、「バイブコーディング」という言葉は、広い意味ではAIに自然言語で指示しながら開発する方法全般を指すことがあります。

一方、本来はAIが生成したコードを細かく確認するよりも、実行結果を見ながら追加の指示を出し、感覚的に開発を進めていくスタイルを指す言葉です。

そのため、AIが生成したコードを人間が細かくレビューしながら開発する場合は、AI支援開発やAI駆動開発と表現したほうが適切なこともあります。

バイブコーディングという言葉の由来

「Vibe Coding」という言葉は、AI研究者として知られるAndrej Karpathy氏が2025年2月に使用したことで広く知られるようになりました。

従来のように人間がコードを一行ずつ記述するのではなく、AIへ自然言語で指示を出しながら、出力された結果をもとに開発を進めていくスタイルを表した言葉です。

特に、生成されたコードを細部まで理解することよりも、「実際に動くか」「期待した結果になっているか」を重視しながら開発を進める点が特徴です。

バイブコーディングとゲーム作成の相性が良い理由

バイブコーディングは、特に小規模なゲームやプロトタイプ制作と相性が良いと考えられます。

ゲーム開発では、実際に遊んでみなければ分からない要素が非常に多いためです。

ゲームを遊びながらすぐに改善できる

ゲーム制作では、キャラクターの移動速度、ジャンプの高さ、敵の出現頻度、攻撃力、ステージの難易度などを実際にプレイしながら調整します。

たとえば、完成したゲームを試してみて、

「移動速度が遅い」

「敵が多すぎる」

「ジャンプが低すぎる」

「ゲームクリアまで時間がかかりすぎる」

と感じることがあります。

バイブコーディングでは、そのままAIに、

「プレイヤーの移動速度を現在の1.5倍にしてください」

「敵が出現する間隔を3秒から2秒にしてください」

と指示できます。

このように、ゲームを作りながら短いサイクルで修正できることが大きなメリットです。

プロトタイプを短期間で作りやすい

ゲーム開発では、完成版を制作する前にプロトタイプを作ることがあります。

プロトタイプとは、ゲームの面白さや仕組みを確認するための試作品です。

たとえば、

「敵を避けながらゴールを目指すゲームは面白いか」

「クリックだけで遊べるゲームに中毒性があるか」

といったアイデアを検証する場合、最初から高度なグラフィックや大量のステージを用意する必要はありません。

バイブコーディングを利用すれば、まず最低限遊べる状態をAIに作らせ、面白いと判断してから機能を追加していくことができます。

バイブコーディングで作りやすいゲーム

バイブコーディングで初めてゲームを作る場合は、比較的ルールが単純なゲームから始めるのがおすすめです。

初心者でも作りやすいゲーム

比較的作りやすいゲームとしては、次のようなものがあります。

クリックゲーム、クイズゲーム、ブロック崩し、避けゲーム、簡単なシューティングゲーム、パズルゲームなどです。

これらはルールが比較的単純で、ゲーム全体の構造をAIが把握しやすいという特徴があります。

たとえば、避けゲームであれば、

「プレイヤーを左右に動かす」

「上から障害物を落とす」

「障害物に当たったらHPを減らす」

「30秒生き残ればクリア」

といった少数のルールだけでもゲームとして成立します。

大規模なゲームは難易度が高くなる

RPG、3Dアクションゲーム、オンライン対戦ゲーム、大規模MMORPGなどは、一般的に制作難易度が高くなります。

ただし、これはジャンルだけで決まるものではありません。

たとえばRPGでも、短時間で遊べるテキスト中心のゲームであれば比較的作りやすい場合があります。

反対に、単純なクリックゲームでも、オンラインランキング、課金機能、大量のコンテンツ、アカウント機能などを追加すれば複雑になります。

そのため、「ゲームジャンル」だけではなく、「実装する機能の数」や「ゲームの規模」を考えることが重要です。

バイブコーディングでゲームを作る基本的な流れ

バイブコーディングでは、最初から完成版を作ろうとせず、小さく作って機能を追加していく方法が向いています。

1.ゲームのコンセプトを決める

最初に、「どのようなゲームなのか」を決めます。

この段階では、細かい仕様まですべて決める必要はありません。

最低限、

「プレイヤーは何をするのか」

「どうなったらクリアなのか」

「どうなったらゲームオーバーなのか」

を決めておくとよいでしょう。

たとえば、

「プレイヤーを左右に動かし、上から落ちてくる隕石を避けるゲーム。

30秒間生き残ればクリア。

隕石に3回当たるとゲームオーバー」

といった内容です。

2.AIに最小構成のゲームを作ってもらう

次に、AIへゲーム制作を依頼します。

たとえば、

「HTMLとJavaScriptを使って、ブラウザで遊べる2D避けゲームを作ってください。

プレイヤーは画面下部にいて、左右キーで移動できます。

上から隕石がランダムに落ちてきます。

隕石に3回当たるとゲームオーバーです。

30秒生き残ればゲームクリアです」

といった形で指示します。

最初の段階では、必要最低限の機能だけを実装してもらうことが重要です。

3.実際にプレイして問題点を確認する

ゲームが動いたら、自分でプレイします。

この段階で、

「操作しにくくないか」

「難しすぎないか」

「簡単すぎないか」

「当たり判定がおかしくないか」

「画面表示が分かりにくくないか」

といった点を確認します。

バイブコーディングでは、実際にゲームをプレイして改善点を見つける作業が非常に重要です。

4.AIに一つずつ修正を依頼する

問題を見つけたら、AIに修正を依頼します。

このとき、一度に大量の変更を依頼するよりも、一つずつ変更したほうが安定しやすくなります。

たとえば、

「プレイヤーの移動速度を現在の1.5倍にしてください。

それ以外の仕様は変更しないでください」

といった指示です。

変更範囲を限定することで、すでに正常に動いている機能が意図せず変更されるリスクを減らせます。

5.新しい機能を段階的に追加する

基本的なゲームが完成したら、機能を追加していきます。

たとえば、

スコア機能

HP

アイテム

ボス

ステージ

ハイスコア

効果音

タイトル画面

ゲームクリア画面

といった要素です。

一つの機能を追加するたびに動作確認を行うことで、問題が発生したときの原因を特定しやすくなります。

バイブコーディングではAIへの指示が重要

AIにどのような指示を出すかによって、生成されるゲームの品質は大きく変わります。

曖昧な指示は避ける

たとえば、

「面白いシューティングゲームを作ってください」

だけでは、AIがゲームの仕様をほとんど推測しなければなりません。

これでは、自分が想像していたゲームとは大きく異なるものが生成される可能性があります。

そこで、

「プレイヤーは画面下部に配置してください。

左右キーで移動できます。

スペースキーで弾を発射します。

敵を1体倒すと100点獲得します。

敵が画面下まで到達するとライフを1失います。

ライフは3です」

というように具体的に指示します。

一度にすべてを作らせない

バイブコーディングでは、大規模なゲームを一度の指示で完成させようとしないことも重要です。

たとえば、

「マインクラフトのようなゲームを作ってください」

と指示するよりも、

「プレイヤーを表示する」

「移動できるようにする」

「ジャンプできるようにする」

「ブロックを配置する」

「ブロックを壊せるようにする」

というように、機能を細かく分けて実装したほうが安定しやすくなります。

バイブコーディングで利用できるゲーム開発環境

ゲーム制作に利用できる開発環境は複数あります。

作りたいゲームの規模や種類に合わせて選ぶことが重要です。

HTMLとJavaScript

初心者がバイブコーディングを試す場合、ブラウザゲームは取り組みやすい方法の一つです。

HTMLとJavaScriptを中心に、必要に応じてCSSを使用すれば、ブラウザ上で動くゲームを制作できます。

HTMLのcanvas要素を利用すれば、ブロック崩し、シューティングゲーム、パズルゲーム、簡単な2Dアクションゲームなども作成可能です。

ブラウザですぐ動作確認できるため、

AIに作らせる

ブラウザで確認する

AIに修正してもらう

というサイクルを作りやすいメリットがあります。

Phaser

Phaserは、JavaScriptやTypeScriptを利用して2Dゲームを制作できるゲームフレームワークです。

ゲームのシーン管理、入力処理、物理演算、アニメーションなど、ゲーム制作に必要な仕組みが用意されています。

JavaScriptだけでゲームを一から構築するよりも、一定規模以上のゲームを整理しやすくなる場合があります。

Godot

Godotは、2Dゲームと3Dゲームの両方を制作できるゲームエンジンです。

GDScriptなどを利用してゲームロジックを実装できます。

ブラウザだけで完結する単純なゲーム制作と比べると、シーンやノードなどGodot独自の概念を理解する必要があります。

一方で、GUIを利用してゲームオブジェクトを配置できるため、用途によっては初心者でも扱いやすい場合があります。

Unity

Unityを利用して、AI支援によるゲーム制作を行うこともできます。

Unity 6以降では、AIを活用した開発支援機能が拡充されています。

AIアシスタントを利用すると、Scene、GameObject、Component、Package、ターゲットプラットフォームなど、Unityプロジェクト内の情報を踏まえながらコード生成や開発支援を行えます。

また、2026年9月9日には、UnityがClaude Code向けの公式プラグインを発表しました。

AIコーディングエージェントとゲームエンジンを連携させる環境は、今後さらに広がっていくと考えられます。

バイブコーディングでAIに任せられる作業

バイブコーディングでは、単純なコード生成だけでなく、ゲーム制作のさまざまな工程をAIに支援してもらえます。

ゲームシステムの実装

AIは、ゲームの基本システムを実装する作業に活用できます。

たとえば、

プレイヤーの移動

ジャンプ

攻撃

HP

スコア

敵キャラクター

アイテム

ステージ管理

セーブ機能

などです。

バグ修正

エラーや不具合についてAIに相談することもできます。

たとえば、

「敵を倒したあとも当たり判定だけが残っています。

原因を調べて修正してください」

といった形です。

エラーメッセージや問題が発生する手順も一緒に伝えると、原因を特定しやすくなります。

ゲームのアイデア出し

AIは、ステージや敵キャラクター、アイテムなどのアイデアを考える作業にも利用できます。

たとえば、

「草原、洞窟、雪山、火山の4ステージについて、それぞれ特徴的なギミックを考えてください」

と依頼できます。

ゲームバランスの初期案

敵のHP、攻撃力、経験値、アイテム価格などの初期値をAIに提案してもらうことも可能です。

ただし、AIが提案した数値が実際に面白いゲームバランスになるとは限りません。

最終的には、人間がプレイテストを行って調整する必要があります。

バイブコーディングでゲームを作るメリット

バイブコーディングには、従来のゲーム制作にはないメリットがあります。

プログラミング初心者でも始めやすい

従来は、ゲームを作る前にプログラミング言語の文法やゲームエンジンの使い方を学ぶ必要がありました。

バイブコーディングでは、

「敵を5体出してください」

「スペースキーでジャンプできるようにしてください」

といった自然言語でAIに指示できます。

そのため、プログラミング初心者でもゲーム制作を始めやすくなります。

ただし、ゲームが複雑になるほど、変数、関数、イベント、ファイル構成、デバッグなどの基礎知識が役立ちます。

開発スピードを上げやすい

定型的なコードや簡単な機能をAIに生成させることで、開発作業を効率化できる場合があります。

経験者であれば、単純な実装をAIに任せ、人間はゲームデザイン、UX、演出、世界観などに集中できます。

アイデアをすぐに試せる

ゲーム制作では、「このアイデアが本当に面白いのか」を確認することが重要です。

バイブコーディングを使えば、思いついたゲームルールを短期間で試作品にし、実際に遊びながら検証できます。

バイブコーディングでゲームを作る際の注意点

バイブコーディングにはメリットがある一方、注意すべき点もあります。

AIが生成したコードが正しいとは限らない

生成AIは、一見正常に見えるコードでも、不具合を含んでいることがあります。

そのため、

「ゲームが動いたから問題ない」

とは限りません。

バグ、パフォーマンス低下、セキュリティ上の問題、不要な処理などが含まれる可能性があります。

ゲームが大規模になるほど管理が難しくなる

ゲームの規模が大きくなると、コード同士の依存関係も複雑になります。

AIに修正を依頼した結果、

別の機能が壊れる

似たコードが重複する

不要な処理が増える

設計が一貫しなくなる

といった問題が発生する可能性があります。

そのため、バイブコーディングは特に小規模ゲームやプロトタイプ制作でメリットを得やすい方法です。

商用ゲームではコードレビューやテストも重要

個人的な試作品であれば、実際に動くことを優先して開発しても大きな問題にならない場合があります。

しかし、多くのユーザーが利用する商用ゲームでは、品質やセキュリティ、保守性が重要になります。

そのため、AIが生成したコードをそのまま使用するのではなく、人間によるコードレビューや十分なテストを行うことが重要です。

バイブコーディングでも人間の役割は重要

バイブコーディングではAIがコードを書いてくれるため、人間がすべての処理を実装する必要はなくなります。

しかし、人間の役割がなくなるわけではありません。

むしろ、

「どのようなゲームを作るのか」

「何が面白いのか」

「どこを改善するのか」

「AIにどのような指示を出すのか」

を判断する役割が重要になります。

AIはコードを生成できますが、そのゲームが本当に面白いかどうかを完全に判断できるわけではありません。

最終的には、人間が実際に遊び、ゲームとしての面白さや遊びやすさを評価する必要があります。

初心者は小さなゲームから始めるのがおすすめ

初めてバイブコーディングでゲームを作る場合は、いきなり大規模なRPGや3Dオープンワールドゲームを目指すのではなく、小さな2Dゲームから始めるのがおすすめです。

たとえば、

「キャラクターを左右に動かして障害物を避ける」

という単純なゲームを作ります。

その後、

障害物

スコア

HP

アイテム

効果音

タイトル画面

という順番で機能を追加していけば、バイブコーディングによるゲーム制作の基本を理解しやすくなります。

2026年に開催されたCursor Vibe Jamでは、945本のゲームが提出されており、AIを中心としたゲーム制作が実際に数多く試されるようになっています。

ただし、バイブコーディングは「AIに一言指示すれば高品質な商用ゲームが自動的に完成する」という技術ではありません。

現時点では、アイデアを素早く形にする、ゲームのプロトタイプを制作する、小規模なゲームを繰り返し改善するといった用途で、特に強みを発揮する開発方法と考えると分かりやすいでしょう。

以上、バイブコーディングでのゲーム作成についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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