Pythonの学習や開発を始めるにあたって、どのテキストエディタを使うかは非常に重要です。
効率的なコーディング、ミスの軽減、作業スピードの向上に直結するからです。
本記事では、Pythonに適した主要テキストエディタ6種を取り上げ、それぞれの特徴・メリット・注意点を分かりやすく解説します。
初心者・中級者・上級者のレベル別に選び方も紹介しています。
目次
はじめに:テキストエディタ vs IDE の違い
- テキストエディタ:軽量・高速。必要な機能は拡張で追加。例:VS Code、Sublime Text。
- IDE(統合開発環境):補完・デバッグ・仮想環境管理などが標準搭載。例:PyCharm。
用途やスキルに応じて、最適なツールは異なります。
Pythonにおすすめのテキストエディタ6選
エディタ名 | 対象ユーザー | 特徴 | 拡張性 | 軽さ |
---|---|---|---|---|
VS Code | 初心者〜上級者 | 高機能・人気No.1エディタ | ◎ | ○ |
PyCharm | 中級者〜上級者 | 本格派IDE、Django対応 | ◎ | △ |
Sublime Text | 中級者以上 | 超軽量・爆速・高カスタマイズ性 | ○ | ◎ |
Vim | 上級者 | CLI操作に特化・超高速 | ◎ | ◎ |
Jupyter Notebook | 学習者・研究者 | 対話的・データ分析向け | △ | ○ |
Atom(※非推奨) | 旧ユーザー向け | サポート終了済み | × | ○ |
Visual Studio Code(VS Code)【初心者に最もおすすめ】
- 開発元:Microsoft
- 価格:無料
- 特徴:拡張機能が非常に豊富。Python公式拡張(Microsoft製)があり、仮想環境・Lint・Jupyter連携などに対応。
メリット
- 初心者向けのUIとチュートリアルが豊富
- 補完・自動整形・仮想環境認識などが簡単
- 統合ターミナルやGit連携も内蔵
- 自由に拡張&カスタマイズ可能
注意点
- 多機能ゆえ、初回のセットアップで拡張機能を選ぶ必要あり
- 拡張機能が多すぎて迷いやすい
PyCharm【本格開発・Djangoユーザー向け】
- 開発元:JetBrains
- 価格:Community(無料) / Professional(有料)
- 特徴:Python専用IDE。自動補完、テスト、リファクタリング、Django、Flask、Jupyter対応(Pro版のみ)。
メリット
- コード補完・静的解析・リファクタリングが強力
- PEP8対応のコーディング支援
- 仮想環境の自動検出と管理もスムーズ
- テストフレームワークやデバッグが直感的に使える
注意点
- 起動がやや遅く、動作も重め
- 有料のProfessional版でないと一部機能が制限される
Sublime Text【超軽量・中級者向け】
- 開発元:Sublime HQ
- 価格:基本無料(ライセンス購入推奨)
- 特徴:非常に軽快な動作。マルチカーソル、Goto Anythingなど高速ナビゲーションが魅力。
メリット
- 数十万行のファイルでも快適
- Python製のプラグインで機能追加可能
- キーバインドやテーマを細かくカスタマイズ可
注意点
- 初期状態ではPython開発向けの機能が少ない
- ライセンスの購入を促すポップアップが出る
Vim【上級者・サーバー開発者向け】
- 特徴:UNIX系OSに標準搭載されるエディタ。モーダル方式でキーボード操作が主体。
メリット
- 極めて軽量&高速
- リモートサーバーでも使用可能(SSH対応)
- カスタマイズ次第でIDE並みの機能に
注意点
- 学習曲線が非常に急(基本操作習得に時間がかかる)
- 初心者には不向き
Jupyter Notebook【データ分析や教育用途に最適】
- 特徴:セルごとにコードを実行し、グラフや表を可視化可能なWebベース環境。データサイエンスや機械学習に特化。
メリット
- Markdown対応でドキュメントとコードを一体管理
- pandas, matplotlib, scikit-learnとの相性抜群
- ステップごとの検証に最適
注意点
- スクリプトとしての構造化開発には不向き
- 他エディタへの移行がやや面倒
Atom
- 状況:GitHub(現Microsoft)が開発していたテキストエディタ。
しかし、2022年12月15日をもって公式にサポート終了が発表され、更新停止・セキュリティパッチ配布も終了しました。
レベル別おすすめエディタ早見表
利用目的/スキル | おすすめエディタ |
---|---|
Pythonを初めて学ぶ人 | VS Code |
DjangoやFlaskで本格的なWeb開発をする | PyCharm(Pro版推奨) |
軽さ重視・速さ重視 | Sublime Text / Vim |
サーバー・CLI中心の開発者 | Vim |
データ分析・Jupyter学習 | Jupyter Notebook |
おまけ:VS CodeでPython開発を快適にする拡張機能
拡張名 | 目的 |
---|---|
Python(by Microsoft) | LSP補完・Lint・仮想環境対応など |
Pylance | 高速・高精度な補完支援 |
Jupyter | ノートブック形式での開発が可能に |
autopep8 / black | コードの自動整形(PEP8準拠) |
isort | import順の自動整列 |
Python Environment Manager | 仮想環境の切り替えUI支援 |
まとめ

Python開発において、どのテキストエディタを選ぶかは非常に重要ですが、最初は「VS Code」をベースに始めるのが最もおすすめです。
軽快で学習にも開発にもバランスが取れており、成長に合わせてPyCharmやSublimeに移行する選択肢も広がります。
あなたの目的やスキルに応じて、最適なエディタを選び、快適なPythonライフをスタートしましょう!
以上、Pythonでおすすめのテキストエディタについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。